ゆうゆう102号

2017年 3月19日発行




     報告&新宿区社協への要望〜子ども用車いすの配備〜







  助成していただきました




 日ごろな一枚

               



早稲田通り沿いにある「木組み博物館」。



いつの間にできたんだ?? と思っていたら、2015年11月にオープンしたそうです。



詳しくは、6ページへどうぞ!!







1.卒業生 〜ひと言

ケアセンターと私 今井徹

 ケアセンターに入ったのはわずかな興味とバイトでもしようかなってだけのことで、それからこんなにお世話になるな
んて思いもしませんでした。よくわからないままに参加して、ケアをやらしてもらってと、内心ではドッタンバッタンしてい
て、今思えば恥ずかしくて申し訳ない限りです。重度訪問介護のお仕事は、利用者の方々のお家に入り込んで生活す
る空間と時間を共にし、またそのお手伝いをするという重要で貴重な体験でしたが、未熟な自分には過ぎた大役でもあ
ります。何度も失敗したり、ご迷惑をお掛けしたりしてしまいました。それどころか私事でほとんどのケアに入れなくなっ
てしまい、何しに来たのか本当にもう謎の人になってしまっても、ここの人たちは見捨てずに何くれとなく面倒を見てくれ
ました。いろいろなイベントの手伝いや自分でもできるようなことを任せてくれて、本当に感謝しています。あれこれと腐
っていたころの自分にとって大事な時間を過ごすことができました。今後ともどうぞよろしくお願いします。



Aさんへ  石恬y

お元気にしていますか?

私がケアに入らせていただいたのはAさんが初めてで、いろいろと至らない点もたくさんあったかと思います。Aさんとお
話ししている時はとても楽しくて、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。Aさんと出会えて、貴重な時間を過
ごすことができたこと、とてもうれしく思います! 本当にありがとうございました!

私もこれから社会人として頑張っていきます!

Aさんもどうかお元気でいてくださいね!






2.ケアセンターあれこれ



1月

・平成28年度 新宿区障害者福祉活動事業助成金中間報告提出(機関紙)



2月

・運動会練習会1回

・平成28年度 新宿区社会福祉協議会備品整備・施設整備助成金実績報告書提出

・第10回 「車いすをつかってあそぼう!」開催



3月

・運動会練習会1回

・平成28年度 新宿区社会福祉協議会地域ささえあい活動助成金実績報告書提出(運動会)

・平成29年度 地域福祉振興事業助成金申請書提出(工房)

・平成28年度第2回新宿区障害福祉サービス事業者集団指導参加





訃報

 利用会員である伊藤和子さん(享年85)が、去る2月2日に亡くなられました。運動会にも参加してくださり、楽しい時
間を一緒に過ごさせていただきました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。





会費及び寄付金のお礼

 この度は2016年度年会費を納入いただき、ありがとうございました。また、賛助会費や寄付金としてご支援下さった
方々にも深く感謝申し上げます。

 皆様からお預かりした会費及び寄付金は、障害者・高齢者を対象とした介護事業をはじめ、日常生活に必要な用具
等の製作・改善を行う工房、相互理解を深めていくためのイベント及び研修会の開催等の活動に充てさせていただき
ます。

 今後も創意工夫を重ねつつ豊かな地域づくりを目指した活動を続けていきたいと思います。引き続き皆様のご支援・
ご協力をお願い申し上げます。





リーフレットが完成しました!

 長年の懸案だった(?)リーフレットが完成しました。新宿ライフケアセンターの活動内容や理念がより伝わりやすくな
ったのではと思っています!

 今後ケアスタッフ募集にどんどん活用していきますので、皆様ぜひ配布にご協力ください。






3.第10回車いすをつかってあそぼう!

     報告&新宿区社協への要望〜子ども用車いすの配備〜

 東京マラソンで盛り上がった2月26日、早稲田小学校体育館では地域の子どもたちを対象にした「車いすをつかって
あそぼう!」が開催されました。毎年この時期に行っているこのイベントは、車いすに乗って走り、競い合い、みんなで
思いっきり遊ぼうというもの。不自由さや大変さを知るための車いす体験や講習会の類いではなく、様々な立場の人た
ちが集まって、互いに協力し合い一緒に楽しむことに主眼を置いています。早いもので、今年で10回目の開催。少しず
つではあるものの地域の子どもたちに認知され始めたようで、2度、3度と参加してくれる子どもたちが増えてきました。
嬉しいことです。

 約2時間のイベント中、子どもたちはほぼ全ての時間を車いすに乗ったまま過ごします。車いす初体験の子や小柄な
子など、初めはぎこちなかった子どもたちも、時間が進むにつれいつの間にか車いすに馴染み、気づけば自在に操り
体育館中を走り回っていました。毎年目の当たりにする光景ですが、やはり今年も驚かされました。それを可能にして
いるのは、なんと言っても「子ども用車いす」の存在です。



 ケアセンターではこれまでの開催経験から、子どもたちが感覚的に車いすを捉え、そこから何かを感じたり考えたり
するためには、できる限り体の大きさに合った車いすに乗ることが不可欠であると感じています。しかし、人数分の車い
すを準備することは容易ではありません。今年も新宿区社会福祉協議会、アビリティーズ・ケアネット株式会社、有限会
社さいとう工房にご協力いただきましたが、必要台数である13台を準備することはできませんでした。子ども用車いす
の確保はこの10年間を通じての課題であり、どうにか解決していきたいと考えています。

 これまでも、新宿区社会福祉協議会には子ども用車いすの必要性を繰り返しお伝えしてきました。車いす体験等で使
用する標準型の車いすはすでに用意されていますが、残念ながらこれらは子どもたちの体に合うサイズとは言えない
のが現状です。

 毎年11月に開催している「新宿ライフケアセンター運動会」は、「新宿区社会福祉協議会地域ささえあい活動助成
金」を受け行っています。運動会の事業報告を行うにあたり、子ども用車いすの配備を改めて要望しました。解決に向
けた糸口となるよう、今後も働きかけていきたいと思っています。

 最後になりましたが、今回のイベント開催にあたりご協力いただきました関係者の方々、ありがとうございました。そし
て、参加者の皆さん、企画や当日の準備等ご支援いただいたスクールコーディネーターの方、本当にありがとうござい
ました。また来年も楽しいイベントにしていきましょう。



※このイベントは、「わせだ地域スポーツ・文化事業協議会」を通じて行われました。新宿区では、地域のスタッフが自
立的に協議会を運営し、小学校や中学校を会場として、スポーツ・文化プログラムを実施しています。





プログラム



1.イス取りゲーム



2.車いすリレー



3.障害物リレー



4.カローリング



5.玉入れ



6.バルーンゴーゴー



7.車いすスラロームリレー

    



〈要望文書〉

 このたびの助成金給付により事業を実施することができ、御礼申し上げます。また、今年度より助成割合を2/3へと
引き上げていただき、重ねて御礼申し上げます。

 3年後に東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、障害者への地域住民の理解を深めていくことがますます
求められています。当センターとしても、相互理解を深めていくため様々な事業を行っており、中でも助成事業である運
動会での成果を生かした地域の小学生対象の行事「車いすをつかってあそぼう!」は、今年度で10回目の開催を終
えました。幼少期から車いすや障害者と接点を持つことは共生社会実現に向けて大変重要であり、今後も継続してい
きたいと考えています。開催にあたっては毎年、貴協議会から子ども用車いすの貸出にご協力いただいており、感謝
申し上げます。しかし、現状では子ども用車いすの数が絶対的に不足しており、利用できるのは一部の子どものみとな
っています。

 当センターでは、これまでに各事業を通じて蓄積してきた経験から、子どもたちが車いすを体感し、そこから様々なこ
とを感じ考えるためには、体に合った車いすを使うことが大切だとより一層認識するようになりました。そのため、子ど
もを対象とする際には、できる限り子ども用車いすを用意する必要があると考えています。現在、貴協議会以外の機関
から借りることは非常に困難であるため、体験用としての子ども用車いすを配備していただけることを要望いたします。






4.木組み博物 〜日本伝統建築の世界〜

 近頃は日差しも色味が増したようで、のっぺり道のアスファルトや猫除けのペットボトルにまで「こんな風に光れるの
か」と驚くときがあり、外に出るのが楽しい季節になってまいりました。そんな日柄の散歩先に、ちょっとした博物館など
いかがでしょうか?

 新宿は西早稲田の2丁目、『木組み博物館』は早稲田通り沿いの、ビルの一隅にひっそりと佇んでいます。のんのん
と穴八幡宮の傍を歩いていきますと、木の看板がふっと目に入ります。『木組み』と言いますのは、伝統的な木造建築
の技術のことで、文字通り木と木を組み合わせることです。古い神社やお寺を見上げた時のゴチャゴチャした軒先や、
柱に走る斜めや横の線を見たことがありましたら、その話だと思ってください。昔の人は釘をわずかしか使わずに、ほ
とんど木材だけで建物を組み立てていたのです。この木組みは今、継承者の不足や材料の枯渇などにより失われつつ
あり、そこで伝統木造建築の文化を伝えるべく『木組み博物館』が開設されたという次第です。入場無料で、絵本の朗
読会など定期的にイベントも開催されています。

 ビルの入り口のドアを開けますと、廊下に様々な種類の切り株やエスニックな彫像が並べられていて、何やら穏やか
なテーマソングみたいなのも聞こえてきます。エレベーターはやや狭いですが、車いすでも入れます。3階まで上がる
と、そこが博物館の会場です。展示室は二部屋あり、一室に受付と木組みの展示、もう一室には佐官や漆塗りなど他
の伝統建築の技術や古い大工道具なども展示されています。

  



 最初に受付のある展示室に入ったとき、まず目を引くのは天井までもある『初重斗組み(しょじゅうますぐみ)』でしょ
う。これは奈良の薬師寺三重塔の軒を再現したもので、本当に展示室の4分の1を埋め尽くすぐらいの勢いですが、木
材が入り組んでゴチャゴチャで、随分眺めてもどうつながり合っているかわかりません。思い切って近寄り、木の一本に
手を当てて連結部までなぞってようやく輪郭が掴めてくる、まるでだまし絵みたいでした。

 「え、展示物に触れていいの?」と思われたかもしれません。いいんです! この博物館ではほとんどの展示物に触
ることができ、その複雑な仕組みや、指先に残った木々の匂いを楽しめるのです。ミニチュアの軒や角材の通った柱な
んかは、全てのパーツを自分の手でバラバラにできました。パズルか知恵の輪を解いているような気分で、いつまでも
飽きずに触っていられます。

 館長さんのお話しでは、障害のある方が来館されることもあり、視覚障害の方が一つ一つ展示物に触れて喜ばれた
り、車いすの方には触れるよう床に展示物を降ろしたりしてくださるそうです。館内の説明書きなどは最小限ですが、そ
の分熱心な館長さんが質問に細かく答えてくださいます。また、DVDや関連する書籍なども備えていて、どっぷり伝統
建築に浸れる素晴らしい時間が過ごせました。

 ここを訪れたことで、以前は何気なく見過ごしていたお寺の内部にはこんな世界があったのだと気付きました。春の
新鮮な気持ちで見る風物が違って思えるよう、木組みのことを知ってから神社仏閣やそれ以外の建物でも、積み重ね
られてきた伝統や歴史を感じられるようになりました。『木組み博物館』は、まさに今の新しい季節にこそふさわしい場
所なのかもしれません。                                                 (今井徹)







・木組み博物館   新宿区西早稲田2−3−26 ホールエイト3階(エレベーター有り)



 開館日:火・水・木曜日10:00〜16:00(土・日・祝日の不定期開館あり)



 入場料/無料(10名を越える団体の場合は要予約)



 最寄り駅:東西線早稲田駅(2、3b出口、徒歩4分)



 高田馬場駅(早稲田口より早大正門行バスに乗り、西早稲田または馬場下町で下車、徒歩2分)



 副都心線西早稲田駅(2番出口、徒歩10分)







5.小さな発見〜ジップロック バッグシリーズのつまみ〜

 先日、数ある保存袋のうちからたまたまジップロックのフリーザーバッグを購入し、箱から取り出したときに「あれ
っ?」と小さな発見!

 オープンタブが開け口のセンターに取り付けられ、とてもつまみやすくて開きやすく進化していました!

 指先に力が入りにくい方もオープンタブによりスペースが広がった分、つまんだり押さえたりしやすくなります。また、ジ
ップロックの開け口部分は、他社の製品より凹凸がしっかりしていて滑りにくくなっています。つまみ部分の色は、バッ
グの種類に応じてブルー、ピンク、グリーンの三種類に分けられており一目でわかります。

 いつから変わったのかもさっぱりわかりませんが、まだ気がついていない方がおられましたら、ぜひ一度お試しあれ。






  助成していただきました

6.車いすを「浮かせて引く」JINRIKI QUICK

 この度、新宿区社会福祉協議会による備品整備・施設整備助成金の交付を受け、牽引式車いす補助装置「JINRIKI
 QUICK」を導入させていただきました。本助成事業は、株式会社日本財託様からの寄付金により実施されたもので
あり、深く感謝申し上げます。

 「JINRIKI QUICK」は、車いすにバーを装着し、人力車のように前輪を浮かせて引くことのできる補助装置です。そ
のため、災害など緊急時の移動に適しています。

 坂道、段差、ぬかるみ、がれきなどの悪路で車いすを押すと、相当な負荷がかかる上、前輪が引っかかって転倒する
危険もあります。しかし「JINRIKI QUICK」により、スムーズで安全な移動が可能となりました。

 現在ケアセンターでは2台保管しています。様々なタイプの車いすにワンタッチで装着でき、普段はコンパクトに収納
し持ち運び可能です。

 備えあれば憂いなし、利用者の皆さまが安心できる日々の暮らしにつながればと考えています。試してみたい方、どう
ぞお気軽にお声がけください!



※砂浜や川辺なども前輪が埋まることなく進めるため、アウトドアでも活用できます!

  




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